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デュエルマスターズ 掲示板

掲示板DM総合雑談板 ≫ スレッド : DMオリカスレ連動 オリジナルデュエルストーリースレ
名前 コメント
2018-06-06 22:25
連投になりますが、新たなデュエマストーリーを投稿。

《紅 焔(くれない ほむら)》
デュエマ始めたばかりの少年。そのプレイング傾向はビートダウン寄り。
強そうだからで購入したフレイム・コマンド・ドラゴンデッキと共に、デュエマを楽しんでいく。

《砕貨 晶(さいか しょう)》
焔が最初に戦う事になるカードショップの常連。
水文明のコントロールデッキを愛用し、堅実な戦い方をする。
この対戦を機に焔と交友を深めていく。

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          《爆裂!ボルカニック・スタート》VS《裂晶!クラック・スタート!》
 俺は紅焔。これからデュエマを始めようとカードショップでスターターデッキを開封していたんだが、砕貨と名乗る厳つい男がそこはデュエルスペースだと言って俺とデュエマをする事になった。
 あっちもスターターデッキとの事だが、経験者を相手に俺は勝てるのだろうか。
 俺と砕貨はテーブルを挟んで向かい合い、5枚の手札を持ち、5つのシールドを展開していた。
「先攻は取らせてもらう。《改速 テンペンチーW》をマナチャージ」
 砕貨はそう言ってシールドの下にあるマナゾーンカードを逆向きで置いた。
 1ターン目に動けるのはまれという事なのか?
「ターンエンドだ。さあ、お前のターンだ」
 右手で俺に手を差し出すような動作をする砕貨。それがターン終了の合図という事か。
「よし俺のターン!カードを引くんだっけな」
 俺はシールドの隣にある山札からカードの一番上のカードを手札に加えた。
 引いたカードは《イフリート・ハンド》。コスト7の稲妻のマークが入った呪文カードだ。
 そして、砕貨がそうしたように引いたカードをマナゾーンに置いた。使う機会が無いと思ったからだった。
「ターンエンド!」
 マナチャージだけでやる事がなくなった俺は砕貨がやったように手を差し出すような動作を行った。
 お互いマナチャージだけで1ターン目が終わってしまったが、あいつの様子からするとこれはいつもの事なのだろう。
 俺の手札にはコスト2の《スタートグレンオー》がある。次のターンから動いていこう。

「俺のターン。《龍素記号Pu フィボナッチ》をマナチャージ」
 カードを引いたあいつは手札に保持していたカードをマナゾーンに置いた。あいつが手札からもう1枚のカードを選んでるのはまさか…。
「カードの使い方を教えてやる。2マナをタップ。《一撃奪取 マイパッド》を召喚」
 マナゾーンにあるカードを全て横向きにしたあいつは、手札からその枚数と同じコストのカードをバトルゾーンに置いた。
 砕貨の出したクリーチャーのイラストはスマートデバイスを操作する黒服の青肌の人外。その姿はマイパッドの名に恥じない、いかにもなものだった。
「こんなに早くも攻撃が飛んでくるのか!?」
 思わず身構える俺。その様子を見ていた砕貨はそんな俺を面白がっていた。
「安心しろ。出たばかりのクリーチャーは原則攻撃できない。こいつの効果は水のクリーチャー1体目の召喚コストを1少なくする。ターンエンドだ」
「俺のターン、ドロー!マナチャージ!」
 このターンに引いたカードは《爆裂龍 グレンナックル》。マナを置いたのはコストがやたらと重い《爆竜ベルナルド・タイソン》。
 あいつに対抗するためにも、俺もクリーチャーを召喚だ!
「2マナをタップ!《スタートグレンオー》を召喚だ!」
 おれの出したクリーチャーのイラストは燃える四足歩行の獣だが、どこかかわいらしい。ちゃんと頼りになるのだろうか。
「そのカードの効果は何だ?」
「これの効果は…各ターン、自分のフレイム1体目の召喚コストを2少なくする。ただし、コストは0以下にならない」
 効果を聞かれた俺はスタートグレンオーに書かれたテキストをそのまま音読。
 あれ…こいつマイパッドよりも強くないか?
「パワーは同じ1000…よし!俺が有利だ!ターンエンド!」
 2回目のターンでお互いスタートダッシュを切ってきたが、こっちの方がクリーチャーが強い。
 この調子なら初勝利も夢じゃないな。

「これぐらいで調子に乗るんじゃない。俺のターン」
 そんな俺に悪態をついた砕貨は、ルーチンワークのようにカードを引いていく。
 そして、どのカードをマナゾーンに置くかで少しばかり考え込んでいた。
「そんなに悩むもんなのか?」
「デュエマを続けていればわかる事だ。《裂晶 グラス》をマナチャージ。2マナをタップ、《K・マノーミ》を召喚」
 少しばかり考えた結果、砕貨はマナを伸ばしてから新たなカードを使用した。
 彼が召喚したクリーチャーは槍を携えたカクレクマノミ。ドクロのマークを見るに彼は海賊なのだろう。
「K・マノーミのマナ武装3でスタートグレンオーをバウンス」
「バウンス?」
「手札に戻せという事だ」
 砕貨に言われた通り、俺は召喚したばかりのスタートグレンオーを手札に戻した。
「こういう手もあるという事だ。ターンエンド」
 単純に効果が強けりゃいいという訳でもなさそうだ。

「俺のターン、ドロー!マナチャージ!《スタートグレンオー》を召喚だ!」
 幸い、スタートグレンオーは手札に戻されただけ。手札ならもう一度召喚できる。
「手札に戻ったなら出し直せばいいだけだ!ターンエンド!」
 そう啖呵を切ったはいいものの、3回目のターンを終えた時点の状況は経験者なだけあって砕貨が有利を取っている。これ以上好き勝手させてもらうか。
「それが段々と痛手になっていくんだ、亀裂のように。俺のターン、《裂晶 フロステッド》をマナチャージ。3マナをタップ、《奇天烈 ベガス》を召喚」
 砕貨が召喚したクリーチャーは紳士的なロボットだ。こいつの能力は一体なんなんだ…?
「ベガスの効果でお前の山札の上から1枚を見せ、それ山札の下に置け。それがコスト5以上なら俺は3枚引ける」
「カジノのディーラーという訳か…!」
 ベガスのギャンブルそのものな能力を前に、俺は山札の上から1枚を勢いよく見せた。
 公になったカードの名前は《爆竜 バトラッシュ・ナックル》。そのカードのコストは。
「6…!」
「なら3枚引かせてもらおう」
 ギャンブルの成功に、砕貨は意気揚々と引いていく。
 今の砕貨の手札はこれで4枚。俺の手札の枚数と同じだが、あいつには3体のクリーチャーがいる。
 それに、ベガスの効果でバトラッシュが山札の下に置かれたのはなんだか痛い気がする。
「ターンエンド」
「俺のターン、ドロー!」
 4回目のターンで俺が引いたカードは《爆裂龍 グレンナックル》。コストはあいつのどのクリーチャーより大きい5。これならなんとかなりそうだ。
「マナチャージ!3マナをタップ、《爆裂龍 グレンナックル》を召喚だ!」
 俺の召喚したクリーチャーは燃える拳が印象的な、炎を纏った二足歩行の竜。
 さあ、こいつの力を見せる時だ!
「…このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、相手のクリーチャーを1体選んでもよい。そうしたら、選んだクリーチャーとこのクリーチャーをバトルさせる…?」
 またしてもテキストを丸読みしてしまった。一体、バトルって何なんだ…?
「バトルはクリーチャーで相手のクリーチャーを攻撃した時に起きる現象だ。お互いパワーの値を比べ、小さい方を墓地に送る。いうなれば、そいつの効果はそいつ自身ののパワーより小さいクリーチャーを破壊するか同じパワーのクリーチャーと相討ちするかの2択という事だ」
 効果をよくわかってない俺を見かねてか、砕貨が解説してくれた。これでバトルと言うものが良く分かったぜ。
「グレンナックルのパワーは4000。ならパワー2000のK・マノーミとバトル!焼き魚だ!」
 俺が効果を発動すると、砕貨は選ばれたクリーチャーを墓地に置いた。
 盤面上ではこんなにも淡泊だが、実際ならグレンナックルがK・マノーミを一撃で焼き魚にしているんだろうな。
「後は…こいつもコストを減らせるのか」
 グレンナックルはバトルによる除去だけでなくドラゴンの召喚コストを1減らせる。これは逆転へのチャンスだ!
「スタートグレンオーでシールドブレイク!」
 バウンスされたりで散々なスタートグレンオーは、やっとあいつを攻撃できると言わんばかり突っ込んでいき、俺が指定したシールドを正面から打ち破っていった。勿論、これは俺のイメージだ。
「トリガー無しだ」
 指定したシールドを確認した砕貨は、それを手札に加えていった。
 あいつのシールドは4枚。これで俺がリードだが、あいつはなんか余裕があるという感じだ。
「ターンエンドだ!」

「俺のターン。《ケロディ・フロッグ》をマナチャージ。ここからがこのデッキの本領だ。5マナをタップ。《裂晶 ラムボトル》を召喚」
 砕貨の召喚したクリーチャー、ラムボトルはひび割れたラムネの瓶に四肢が生えたような奇妙な姿をしており、同じくヒビの入ったビー玉の頭部がさっきの砕貨みたいに悪そうに笑っていた。
 こいつが砕貨の主力という事か…!
「さあ殴り返すとするか。ベガスでスタートグレンオーを攻撃!」
「スタートグレンオーがやられた…!」
 実際はバトルに負けたクリーチャーを墓地に置くだけだが、俺には見える。ベガスのルーレットから放たれたビームがスタートグレンオーを貫いたんだ!
「攻撃を仕掛けるには攻撃を喰らう覚悟も必要という事だな。俺のターンの終わりにラムボトルのクラック・ライトを発動」
「クラック・ライト…一体、どんな効果だ…!?」
 直訳すればひび割れた光、いやひび割れから差し込む光。想像力を働かせるんだ!
「手札から進化ではないコスト6以下の水のクリーチャー1体をバトルゾーンに出し、そのかわりに自分のクリーチャーを1体、手札に戻す。出すのはこれだ、《打ち抜く裂晶 ビーダワン》!」
 砕貨がクラック・ライトで出したビーダワンは先の割れたラムネ瓶を横に倒したものを胴体にし、四肢そして頭部をヒビの入った硝子で構成されたロボットのようなクリーチャーだ。ずんぐりむっくりでスタイルは決して良くはないが、胴からビー玉らしきものを射出するという力強いイラスト。そしてスーパーレア特有のホロ加工がとても格好いい、まさに切り札に相応しいカードだ。
 ラムボトルが主力ならこいつは本命という事か…!
「つまり、クリーチャーが封じられた結晶を出現させ、それを内側から光と共に爆散しながら登場する能力か!」
「……お前、面白いな」
 何だこの空気。俺としては自身満々だったんだけど受け入れられなかったな。なんでだろう。
「ベガスを手札に戻し、ビーダワンの効果でグレンナックルを破壊だ」
「グレンナックル!」
 K・マノーミを打ち破ったグレンナックルが一撃でやられた。
「ターンエンド。さあ、どうする?」
 どうするも何も俺にはクリーチャーがいない。マナもチャージしても5つ。これでどうにかなるのか?
「俺のターン!ドロー!」
 俺は逆転を祈るようにカードを引いた。そのカードの名は《爆裂龍 グレンヒート》。ラムボトルと同じ6000のパワーを持つが7コストでは出す事もできない。
「打つ手はないのか…?」
 そう言うも勝利を諦めきれない俺は手札にあるカードのテキストを1枚ずつ読み込んでいく。
 《フレフレ・ピッピー》はドラゴンとコマンドのコストをそれぞれ1ずつ減らし、《若頭の忠剣ハチ公》は相手が手札にあるこれ捨てさせると出てきて山札から自身を持ってくる。《バッドドッグ・プレス》は手札を1枚捨ててカードを2枚引ける。そして《爆裂龍 グレンヒート》は…。
「相手が熱い程燃え上がる…?」
「?」
 グレンヒートに書かれたフレーバーテキストに何か引っかかる。俺の呟きのせいであいつも戸惑っている。
 バトルゾーンにコスト6以上のクリーチャーがあれば自身のコストを5少なくするのがボルカニック・ドライブ。あいつのバトルゾーンにはコスト6のラムボトルとビーダワンがある。フレーバーが本当ならこいつを召喚できる事になる。ならばこいつに賭けてみるか!
「マナチャージして2マナをタップ。《爆裂龍 グレンヒート》を、ボルカニック・ドライブで2コストで召喚だ!」
 ハチ公をマナに置いた俺は、テキストを信じてグレンヒートを2コストで召喚してみた。後はこれが正しい動きである事を祈るだけだ。
「…テキストを見せろ」
 焔の行動にあっけにとられた砕貨はグレンヒートのテキストを確認した。
 あいつの真剣な眼差しでテキストを読む様に、俺は息を呑んでいるしかなかった。
 テキストを読み終えた砕貨はカードを元に場所に戻した。俺は召喚失敗を覚悟していたが、あいつの出た言葉は正反対だった。
「お前は間違っていない。よく気付いたな」
「という事は行けるって事だな!グレンヒートの効果で山札の上から5枚を見る!」
 これが行ける事を認められた俺は、山札の上から5枚をめくった。
 見えたのは《爆裂のイザナイ ダイダラ》《爆竜ベルナルド・タイソン》《スタート・グレンオー》《イフリート・ハンド》《若頭の忠剣ハチ公》の5枚。
 その中から手札に加えるのはフレイム1体。俺が手札に加えるのは…。
「《爆竜ベルナルド・タイソン》を手札に!そして3マナをタップ!《フレフレ・ピッピー》を召喚だ!」
 俺の出したフレフレ・ピッピーは小太鼓を携えた燃える火の鳥。
 こいつにかかればベルナルド・タイソンも6コストにまで減らせる。
「これならどうにかなりそうだ。ターンエンド!」

「目つきが変わったな。俺のターン。《エナジー・ライト》をマナチャージ。《奇天烈 ベガス》を召喚。山札をめくれ」
 6回目のターン。砕貨はベガスで再びギャンブルに出た。
 俺がめくったカードは《爆裂龍 グレンターボ》。そのコストは…。
「4!」
「はずれか。ならいい。ビーダワンはシールドを2つ割れるW・ブレイカー。シールドをW・ブレイク!」
 ギャンブルの失敗をカバーするかのようにビーダワンの一撃が俺に向けて放たれる。ビーダワンの放った砲撃は、砕貨の選んだシールド2つをまとめて撃ちぬいていった。
「S・トリガーは?」
 シールドブレイクを仕掛けた砕貨が俺に尋ねる。
 そうして手札に加えたカードは《火焔タイガーグレンオー》と《爆裂龍 グレンナックル》。この中でS・トリガー持ちは…。
「あった!S・トリガー《火焔タイガーグレンオー》!効果は相手のパワー2000以下のクリーチャーをすべて破壊する!」
 タイガーグレンオーは甲冑を纏った虎が口に咥えた刀を振るって火炎弾を放つイラストが特徴的なクリーチャーだ。
「その効果で、マイパッドを破壊だ!」
 破壊範囲に巻き込まれた砕貨のマイパッドが火炎弾の餌食になる。
 そういえば、こいつをグレンナックルを倒していればラムボトルの登場を阻止できたんだな。
「マイパッドがやられたか。ターンの終わりにクラック・ライトで《裂晶 グラス》をバトルゾーンに出し、ベガスを回収」
 砕貨の出したクリーチャー、グラスの身体はワイングラスのように細く、飲み物が入りそうな頭部は亀裂で顔が形作られていた。
 それにしても、あいつは何回ギャンブルを狙いにいくつもりなんだ。
「グラスの効果でお前の手札を見て1枚選び、それを山札の一番下に置く。手札を見せろ」
 砕貨に言われるがままに、俺は手持ちのカードを公開した。
 見せたのは《バッドドッグ・プレス》と《爆竜ベルナルド・タイソン》、そして手札に加えたばかりのグレンナックル。あいつが選ぶのはあれしかない。
「ベルナルド・タイソンを山札の下に。そしてかわりとしてカードを1枚引くんだ」
「うぐっ…!」
 ベルナルド・タイソンのかわりに引いたカードは《爆裂のイザナイ ダイダラ》。本当にどうすればいいんだ。
「ターンエンド。次で終わりだ」

「俺のターン」
 前のターンでこれ以上追撃をかけなかったのは多分、グラスでカバーできる範囲を超えてしまうからだ。
 今の俺にはパワー7000のビーダワンを倒せるクリーチャーはいないし、ビーダワンと相討ちにいけるベルナルド・タイソンも今は山札の一番下だ。
 ギャンブルを駆使しながらも的確に俺を追い詰めるその手腕、まさにインテリヤクザ。だが、俺は砕貨に勝ちたい。勝ちたいんだ!
「ここで強いカード来い!ドロォォォ!」
 俺はこれまでにない力強い引きでカードを引いた。ここで引けなかったら多分俺の負けだ。
「引けたか?」
 引いたカードが気になるのか砕貨が尋ねてくる。その答えは行動で見せてやる!
「マナチャージ!5マナをタップ!引けたぞ、俺の切り札!《爆裂龍 グレンタイザー》!」
 俺が召喚したグレンタイザーは前進に炎を纏い、剣を携えた蒼き竜。キラリと光るこのカードは、ビーダワンと同じスーパーレアカードだ!
「こいつの効果は自分の火のクリーチャーにスピードアタッカーを与え、タップされていないクリーチャーを攻撃できるようにする!」
 スピードアタッカーがすぐに攻撃できる能力なのはベルナルド・タイソンで学習済み。ここからが反撃開始だ!
「このカードで、俺はお前に勝つ!グレンタイザーでビーダワンを攻撃だ!」
 確かにビーダワンは強い。だが、グレンタイザーのパワーは11000。
 グレンタイザーはビーダワンの放った主砲を剣で受け流し、そのままビーダワンを切り払っていった。
「ビーダワンを破壊するとはな…」
「俺は相討ちだって恐れない!グレンヒートでラムボトルと攻撃だ!」
 ビーダワンを倒した所で、グレンヒートもラムボトルに攻撃を仕掛けていく。同じパワーの2体は実力も互角。グレンヒートはラムボトルを倒す事に成功したが、俺の予想通り相討ちとなってしまった。
「これでクラック・ライトは使えない!ターンエンドだ!」
 俺はタイガーグレンオーやフレフレ・ピッピーで倒せないグラスを残してターンを終了した。
「中々やるな。俺のターン。《改速 テンペンチーW》をマナチャージ。《奇天烈 ベガス》を召喚。三回目のギャンブルだ!」
「7!」
 ここにきて2枚目のグレンタイザーがめくれるのか…!
「3枚引かせてもらう。そして3マナをタップ。呪文《泡星都市 バブラブル》!次の俺のターンのはじめまで、グレンタイザーとタイガーグレンオーの攻撃を封じさせてもらう」
 博打で手札を稼いだ砕貨は、使い切りの呪文カードでクリーチャー達を泡で閉じ込めてきた。
 こんな状況でもグレンタイザーを封じてくるとは…だが時間稼ぎだ!
「グラスでシールドをブレイク!」
 反撃を封じこまれた所でグラスが俺のシールドを打ち砕く。
 ブレイクされたシールドの中身は《フレフレ・ピッピー》。これで俺のシールドは残り2枚だ。
「ターンエンドだ」
「俺のターン、ドロー!マナチャージ!《熱血龍 バトクロス・バトル》を召喚!グラスとバトルだ!」
 炎のような翼を持つ赤き龍、バトクロス・バトルの拳が、ベルナルド・タイソンの仇を打ち砕く。
 このターンで決着を付けたいが、グレンタイザーは攻撃できない。まずは反撃を抑え込む!
「バトクロス・バトルも火のクリーチャー!バトクロス・バトルで、タップされていないベガスを攻撃だ!」
 グラスを倒したバトクロス・バトルは、グレンタイザーの決死の支援を受けてベガスに会心の一撃を叩き込む。
 これでラムボトルが来ても手札には戻せなくなった。このまま攻撃を叩き込む!
「フレフレ・ピッピーでシールドブレイク!」
 ここまで応援に徹していたフレフレ・ピッピーは、この場面で砕貨のシールドに体当たりを決める。
 この優勢を維持するためにも、どうかトリガーは来ないでくれ!
「トリガー無しだ」
「よし、ターンエンドだ!」

「俺のターン。6マナをタップ、《裂晶 ラムボトル》を召喚。ターンの終わりに《ケロディ・フロッグ》をバトルゾーンに出し、手札に戻す」
 追いつめられた砕貨はラムボトルをバトルゾーンに出してクラック・ライトを発動。
 そんなもの苦し紛れだと言ってやりたい所だが、カードをチラ見せするような動きでケロディ・フロッグのテキストが読めなかった。
「一体、どんな効果なんだ…!」
「ケロディ・フロッグはバトルゾーンに出た時と離れた時にクリーチャーを1体、手札に戻す。グレンタイザーとフレフレ・ピッピーをバウンス!」
 砕貨の解説と共に、ラムボトルが胸のヒビから光を放ってグレンタイザーとフレフレ・ピッピ―を退散させる。
 2体バウンスは予想以上に強力だが、もう一度出し直せばいい。そんなもの、苦し紛れだ!
「ターンエンドだ」
「俺のターン、ドロー!マナチャージ!」
 手札に2枚ある《フレフレ・ピッピー》をマナゾーンに置き、これで8マナ。これならバウンスされた2体を出し直せる!
「3マナをタップ!《フレフレ・ピッピー》を召喚!そして5マナをタップ!《爆裂龍 グレンタイザー》!」
 フレフレ・ピッピーの応援を受け、グレンタイザーが再びバトルゾーンに降臨する。
 グレンタイザーがいれば召喚酔いだって全く気にならない!
「このターンで決着を付けてやる!バトクロス・バトルでW・ブレイク」
 ベガスを倒したバトクロス・バトルは、立ちふさがる砕貨のシールドを打ち砕いていく。
「トリガー無しだ」
 ブレイクしたシールド2つを確認した砕貨は、焦りの入り混じった表情で俺に告げた。
 これはチャンスだ。
「グレンタイザーでシールドブレイク!」
 グレンタイザーの燃える剣閃が、砕貨の残るシールドを真っ二つにする。
 追いつめられた砕貨は、逆転を狙うためにシールドの中身を徹底的に確認していた。
「トリガー、無しだ…!」
「俺の勝ちだ!フレフレ・ピッピーでダイレクトアタック!」
 好機を得たフレフレ・ピッピーはグレンタイザーの炎を纏い、燃える弾丸のような体当たりを仕掛ける。
「俺の負けだ」
 自身を守るシールドを失った砕貨は、グレンタイザーとフレフレ・ピッピーの連携技を受け、敗北する。
 ひょんな事から始まった俺の初デュエマは、何とか俺の勝利で終わった。

「よっしゃ、初勝利!」
「トリガー無しとはいえ、俺に勝つとはな」
 確かに、砕貨にはS・トリガーが1枚も無かった。
 グレンタイザーとボルカニック・ドライブが無かったら、俺は勝つどころか一方的にやられていた。
「クラック・ライトでクリーチャーを使いまわす動きは中々楽しかった。これからはこのデッキを軸に強化していくとしよう」
「俺もこのデッキで戦っていくつもりだぜ」
「砕貨、その子は誰なん?」
 俺たちがそうして談話している最中、一人の青年がナチュラルに話に割り込んできた。
 その青年は厳つい砕貨と比べて細身で、似非の入った関西弁が印象的だ。
「道魔か。スターターは買えたのか?」
「ほらバッチリ」
 砕貨が道魔と呼ぶ青年が見せたのは一緒に売ってた闇のスターターデッキ。
 紫色の箱に大砲で武装した骸の龍が描かれているそれは、見るからに禍々しい雰囲気を漂わせていた。
「そういえば名前を聞いてなかったな。名前は?」
「俺は紅焔。よろしくな」
 遅すぎる自己紹介した俺は、試合を通じて俺にデュエマを教えてくれた砕貨と握手する。
 1回やれば誰とでも仲良くなれる。これがデュエマの一番の良い所だと俺は思った。
「蘇我道魔(そが どうま)や。今度ワイとやる時までには、そのデッキをしっかりと強化しといてや。ワイは砕貨と違って手加減うまくないんでな」
「あの時は必死だったからわからなかったけど、手加減してたのか?」
「すぐに辞めて欲しくなかったのでな。帰るか道真」
 砕貨が疑問をあっさりと認めた所で、開封した水色のスターターデッキの箱を鞄にしまった砕貨は席から立ち上がった。
「待っとったで。ワイの事、ちゃんと覚えておけよなー」
 そして蘇我が俺に別れを告げると、二人はカードショップから去って行った。

 はじめてのデュエマはこんなことになったが、俺がデュエマを始めた理由は砕貨と戦うためじゃない。聖天馬(ひじり てんま)。あいつと戦うためにデュエマを始めたんだ。
========================================================
以上です。一人称視点に挑戦してみたけどこんな感じでいいのかな。

《蘇我 道魔》
砕貨の親友で同じカードショップの常連。コッテコテの関西弁が特徴で、
デュエマでは闇文明、特にリアニメイトを主軸としたデッキを愛用している。
彼もまた、デュエマを通じて焔と交友を深めていく。
2019-05-09 20:22
かなり遅れてしまって申し訳ありません

デュエル物語(仮)  第2章 第14話 「闇夜をかける切り札(ジョーカー)VS真理の観測者」

「おお、ここは…」
「どうやら仮想世界にやって来たみたいだね、巧くん。」


そう話すと二人は辺りを見渡した。
そこは古びたスタジアムのようで、まるでコロッセオのような重厚さを醸し出していた。

しばらく歩き回っていると、突然無機質な声が辺りに響き渡った。

「初めまして、巧さま、アガトさま、私はこのシステムを管理するAI、フィルカーと申します。」
「あっ、えっと初めまして、巧です」
「どうも、謎谷アガトと申すものです。よろしくお願いします」

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一通り会釈をすると「では、デュエルを開始いたしますので、そちらの白い四角に立ってください」
とフィルカーはスタジアムの両端にある白い線で囲まれた四角に二人を促した。

二人がそこに立つと、青い光が全身を取り囲んだ。

「えっなになに!何が起こったの!?」
「ご安心ください、この光はお二方の記憶をスキャンしてデッキを構築しているのです。」
「まったく、巧くんはホントにびびりだねぇ」


光が消え去ると、上にデュエマのデッキが乗っていた無機質な板が現れた。どちらもまるで本物のカードとテーブルのようだった、ただ、板は空中に浮いているのであった。

「おお、まるで本物のカードの感触だね、アガトくん。」
「ああ、ホントに最近の技術というやつはすごいねぇ、よし、じゃあ始めよう、巧くん。」
「うん、それじゃあいくよ!せーの!」

「「デュエマ、スタート!!」」

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機械の抽選の結果、先攻はアガトがとり、トレジャーマップでケラサスを回収するという順調な滑り出しだった。

「よーし、こっちも負けないよ!ドロー!マナをチャージして、ジョジョジョ・ジョーカーズ!効果でヤッタレマンを回収するよ、ターンエンド」

対する巧もジョーカーズの展開の要であるヤッタレマンを回収するという負けず劣らずな順調なスタートを切った。

「それじゃあ、ターンをもらうよ、ドロー、マナをチャージしてケラサスを召喚するよ」
そういってアガトがバトルゾーンにカードを置くと、そこから光がスタジアムに放たれ、そこから可愛らしい女の子が現れた。

「よーし!みんなを応援しちゃうぞー!フレッフレッ、みんな!フレッフレッ、みん な~!」
「おお、再現度もこれほどとは、すごいねぇ、それじゃあターンエンド」

「おお、じゃあ僕も、ドロー、マナチャージしてヤッタレマンを召喚、」
「パンパカパーン!オイラもみんなを応援だー!」
「おお、まるで真のデュエルみたいだなぁ、ターンエンド」

両者とも回収したコストを下げるクリーチャーを立て、次のターンに備えていた。

「僕のターン、ドロー、マナチャージして、 観測者ヨンシルを召喚」
今度は緑のダッフルコートを着た男が双眼鏡を覗きながら現れた。

「はて、ここの空はとても興味深い。研究対象としよう」
そういうと地べたに座り、フィールドを観察し始めた。

「さて、それじゃあターンエンドだよ」

「じゃあ、僕のターン、ドロー、マナをチャージしてヤッタレマン、さらにパーリ騎士を召喚、効果で墓地からマナを追加するよ」

「おっと、ここでヨンシルの能力が発動して、カードを1枚引くよ。」

ヨンシルはパーリ騎士によって引き起こされたマナの揺れ動きを見逃さず、その波を増幅させてカードに変えた。

「あぁ…、そうだった…すっかり忘れてたよ、じゃあ、さらにハイカードを2体召喚してターンエンド」




「それじゃあ僕のターン、ドロー、マナをチャージして観測者コペルニクスを召喚」

今度はヨンシルに似ている男が現れた。しかし、その男は双眼鏡ではなく望遠鏡を覗いている。

「効果で僕のマナを1枚タップして、デッキからクリーチャーを1体回収するよ。」

突然コペルニクスは懐からピストルを取り出し、空にその銃口を向けた。
するとアガト側のフィールドからマナのエネルギーがピストルに集まった。集まりきったのを確認するとコペルニクスは銃弾を放った。しばらくすると、玉が当たったのか1枚のカードがアガトに向かってヒラヒラと舞い降りてきた。

「僕はこの観測者ヨンシル・セカンドを回収するよ、ターンエンド」


「じゃあ、僕のターン、ドロー、マナをチャージして、ヘルコプ太を召喚、効果で5枚ドロー、そして、ジョジョジョ・ジョーカーズ、効果でガンバトラーG7を回収するよ、ターンエンド」

巧は大量展開で減った手札を回復しつつ、フィニッシャーのひとつであるガンバトラーG7を回収してアガトにプレッシャーをかける。しかし、何故かアガトは慌てるそぶりをおくびにも出さなかった。


「じゃあ、悪いけどこのターンで決めさせてもらうよ。さあ、全ての謎よ、我が手に集まれ、全ての真理よ、我の前に現れよ!スペシャル・ミステリー・ドロー!さあ、私が全てを丸裸にしますよ。」

「ヤバイなぁ、アガトくんが切り札を引いたみたいだ…」

「まずはマナをチャージして、観測者ヨンシル・セカンドを召喚」

そのクリーチャーはヨンシルにとてもよく似ていたが、一回り大きく、何やらタクトのような棒を左手に持っていた。

「登場時能力で、お互い手札2枚をマナゾーンに置く。そしてお互いにカードを2枚回収するよ」

ヨンシル・セカンドがタクトを振ると、辺りに生暖かい風が吹きわたった。どうやらマナのエネルギーが異常を起こしたようだ。

「!?、もしかして、観測者の能力が…」
「ああ、その通りさ!まずは観測者ヨンシルの能力でカードを1枚ドロー、さらに、ヨンシル・セカンドの能力で2マナブーストして、奇才なる観測者サン・ガリレイを回収。」

辺りに吹き荒れるマナを利用して二人の観測者はカードを産み出していく。

「さらに、今回収したサン・ガリレイを、コストを支払う代わりにマナを2つデッキに戻して、コペルニクスから進化させるよ」

吹き荒れるマナの一部がコペルニクスを取り囲んだ、すると光輝き、そこにはコペルニクスとはかわって奇抜なファッションをしている不機嫌そうなお爺さんがいた。

「そして、このターン、マナゾーンのカードが4枚以上離れたので、僕の新たなる切り札!探求する観測者 ネオ・アガードをG・ゼロで召喚!」

そういってアガトが観測者ヨンシルの上にカードをのせると、突如ヨンシルの周りに霧が立ち込め、晴れるとそこには緑色のコートを来たアガードリルがいた。しかし、首には双眼鏡を掛けていたりなど、細かな部分が異なっている。

「久しぶりだな、巧殿、我輩の新しい姿を見るのは初めてであろうな、では、新たに得た力を君にも見せてやろう。フンッ!ハァァーッ!」

力を込めながらアガードリル、もといネオ・アガードは万年筆で何かを書き始めた。するととても激しい地響きが起こり、アガトと巧は倒れそうになった。

「うわあー!ど、どうなってるの!?」

「ネオ・アガードの登場時能力で、お互い墓地と手札のカードを全てマナゾーンに!」

「うっ、いい手札だったのに…、でも、ターンが帰ってきさえすれば、こっちのクリーチャーで総攻撃できるはずだし、このターンダイレクトアタックまでは通らないはず。」

「おっと、何か忘れてないかい?」

「……、あ!観測者の能力!」

「そう、君のマナゾーンにはカードが6枚置かれた、よってヨンシル・セカンドの能力が6回発動だ!」

このムーヴによって、アガトのマナゾーンは6枚増えた上に、手札にはもう1枚のサン・ガリレイとコペルニクス、2枚のトレジャーマップと2枚のミステリーとエネルギーの暴走が加えられた。

中でも革命0トリガーであるミステリーとエネルギーの暴走が手札に加わったことは、例えこのターン仕留めきれなくても、次の相手のターンはほぼ受けきれると宣言していると同じことであるため、さらに巧にプレッシャーがのしかかることとなった。

「まだまだ終わらないよ!次はサン・ガリレイの能力発動、クリーチャーを全てアンタップして、次の僕のターンが始まるまで君のクリーチャーはタップできなくなるよ!」

マナの変位が確認されたのか、サン・ガリレイの肩についているライトが光り始めた、それが気に食わないのか、サン・ガリレイは無理やりライトをひっぺがし、大空に向かって思い切り投げつけた。その光がジョーカーズに当たったとたん、彼らは氷漬けにされたかのように動けなくなってしまった。


「さらに、ここで真打ちのネオ・アガードの能力発動!このターン、ネオ・アガードはシールドを6枚追加ブレイクする!」

マナの揺れ動きがネオ・アガードに集まると、彼の万年筆がどんどん太く、大きくなっていく。さらに、彼がその万年筆を地面に突き刺すと、巧とアガトの周辺から光輝く蔦が生え、二人をきつく縛り上げた。

「え!?、な、なにこの蔦は?」

「ネオ・アガードの力さ、このターン、僕ら二人はそれぞれのマナゾーンにあるカードの枚数よりコストが小さいカードを使えないのさ」

「!?、じゃあ、つまり……」

「巧くんは11マナ、僕は10マナ以下のカードを使えないってこと、じゃあ、ネオ・アガードでシールドを8枚ブレイクするよ!」


「さて、では我輩の力をとくと見なさい!」

そういってネオ・アガードは巧に目掛けて巨大になった万年筆を振り下ろした。すかさずハイカードは身代わりになろうとするが、ライトの力のせいでまったく動けなかった。

ネオ・アガードの一撃は巧のシールドを粉砕した。アガトの攻撃できるクリーチャーは残り2体、トリガーがなければ負けてしまうが、蔦のせいでろくにカードを使えない。


「さて、僕らの初デュエルはどうやら僕の勝ちみたいだね、」

「……、いや、俺はこんな程度じゃあ負けない!」

とても大きく威勢のよい声だったため、驚いてアガトは巧の方を見つめた。

「あの髪の色……、どうやらこのターンは勝てそうにないな…」

「来い、来い、あいつさえ来れば、このターン凌ぐことができるんだ!頼む!来てくれぇ!」

そういって巧はブレイクされたシールドをチェックした。
1枚目:×
「くそ!まだ、まだだ!」
2枚目:○(バイナラドア)
「こいつじゃない、こいつじゃないんだ!あいつ、頼む!来てくれぇ!」
3枚目:×
「くそ、まだだ、まだ後2枚ある。頼む!」
4枚目:×
「頼む!後1枚だけだ、頼む、来てくれぇ!!!!」



5枚目:○
「よっっっしゃあ!来た、来たぞ!!スーパー・シールド・トリガー!バイナライーター!スーパーボーナス効果で相手のコスト12以下のクリーチャーを全部デッキボトム送りだ!」


粉砕されたシールドの一つから、稲妻の紋章が発現し、その中からとてもとても大きな口が現れた。どうやらとてもお腹がすいているようで、口の中から一つ目をギョロリと覗かせている。

「うぅぅ、もう、オイラ我慢できないよ~!ほな、いっただっきま~す!」


そういうとバイナライーターは舌なめずりして相手のクリーチャー全員をその口(といっても口自体がバイナライーターの本体なのだが)に吸い込み、丸呑みしてしまった。


「……、ターンエンド、だけども僕の手札には革命0トリガーが2枚、さらにマナを支払わずとも出せるサン・ガリレイに進化元のコペルニクスがある。君がこのターンに仕留めきれなければ、僕の勝ちだよ。もっとも、サン・ガリレイの効果で今バトルゾーンにいる君のクリーチャーは攻撃できないけどね」

アガトは巧に対して脅しをかけたが、巧の目からは不思議と溢れんばかりの希望が感じられた。

「アガト、君の新たな切り札には驚かされたよ。でも、実は俺もジョーカーをリニューアルしたのさ、確率?可能性?そんなものはどうでもいい!俺にはエンターテイメント、それさえあればいい!さあ、相棒!マジックショーの始まりだぜぇ!ファンタスティカル・マジック・ドロー!来たぞ!俺の切り札!まずは、ヤッタレマンを2体召喚、そしてヘルコプ太を召喚、効果で5枚ドロー、さらにさらに、洗脳センノーを2体召喚!」

巧は次々とバトルゾーンにジョーカーズを並べていく。しかし、どれもこのターンには攻撃できないクリーチャーばかり、これではアガト本体どころかシールドにすら触れることは出来ない。

「……、殴れないのにドンドン展開している……、何か策があるね?」
「ああ、そうさ、出番だ、相棒!闇夜の奇術師 ジョーカー・ザ・シャドウをG・ゼロで召喚だ!」
「おう!おもいっきり暴れてやろうぜ、タックー!」

G・ゼロで突如現れたクリーチャー、ジョーカー・ザ・シャドウはピエロのような姿ではなく、白いスーツに身を包み、右手にはトランプの束が入りそうな銃を握っていた。

「ジョーカー・ザ・シャドウの登場時能力で 、相手の手札を2枚見て選んで、デッキに戻す、俺が選ぶのは、ミステリーとエネルギーの暴走の2枚だ!」

そう巧が指示すると、ジョーカーはアガトに銃口を向け、手札を目掛けて放った。見事2枚のカードは命中し、2枚の革命0トリガーは消え去ってしまった。

「おっと、だとしても、僕の有利には変わらない、まだこちらにはシールドが5枚ある。しかもこのターンに殴れる君のクリーチャーはジョーカーだけ、僕の勝ちは揺らがないよ」

「ああ、そうだよ、でも、この勝負は俺の勝ちさ!ジョーカー・ザ・シャドウで攻撃、そのときに、他のジョーカーズを全てデッキに戻す!」
「!?」

ジョーカーは銃を掲げた、すると他のジョーカーズたちがカードにかわり、銃の中に入り込んでいった。

「ああ、ただでは戻さないよ、このようにしてデッキに加えたカード2枚につき、相手のシールドに1つデッキに戻す!」


今度はアガト自身に銃を放った。シールドが彼を守ろうと阻むが、カードが刺さり、消え去ってしまった。

「さあ、これで君を守るものはすべてなくなった!ダイレクトアタック!」

もう一度ジョーカーはアガトに狙いを定め、銃を放った。カードはアガト目掛けて一直線に飛んでいき、見事命中した。


「ククク、アハハハ!負けたよ負けた、完敗だよ!」


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「で、フルダイブデュエルはどうだったんですの?」
「とっっっても楽しかったよ!ねえ、アガトくん」
「ああ、ホントに興味深い、とてもためになったよ」

ヒカルの問いかけに二人はニコニコしながら楽しそうに答えた。

「あ、そういえば、何でそんなに楽しそうなの?アガトくん、」
「あ、そういえばそういう約束だったね、それは…」




「おお、アガトくん、そこの二人は友達かい?」


「?!、生田さん!どうしてここに?」

スーツを着こなした男が突然アガトに話しかけてきた。しかし、何か邪な考えがありそうではなく、とても温和な笑顔をしていた。その証拠にアガトはとても嬉しそうにしている。

「!?、もしかして、生田さんってあのルシフェル・カンパニーの社長の生田さんですの?」
「ああ、そうだよ、私はルシフェル・カンパニーの生田です。どうやらアガトくんがお世話になっているようだね、ありがとう」

ヒカルは驚きながら聞き返した。生田が優しく答えるとさらに、呼吸を忘れるほど驚いていた。


「ところで、ルシフェル・カンパニーってなんなの?」
「「そんなことも知らないの!?」」

ただ一人、きょとんとしていた巧が質問すると、二人は驚いたように聞き返した。

「ルシフェル・カンパニーといえば、カードのサプライを開発、販売している大企業ですわよ!そんなことも知らないんですの!?」
「そうだよ、いくらなんでもそれは世間知らずにも程があるよ」

と二人にまくし立てられて、巧は気恥ずかしそうに頭をかいた。

それもそのはず、ルシフェル・カンパニーはカードサプライの市場流通量の大半を占めている大企業であり、デュエリストならば必ずその名を一度は聞いたことがあると言われるほど有名なのである。


「そして、僕の後見人も務めてくれている、とてもすばらしい人なのさ」

「そんなに誉めないでくれよ、僕はただ、未来ある君のような優秀な子供を守りたい、ただそれだけなんだよ」

アガトがそういうと、生田は恥ずかしそうに後頭部をさすった。


「そういえば、何で生田さんがここにいらっしゃるんですの?」

「今回ここに試験導入したフルダイブ型デュエマシステムがちゃんと稼働しているか確認に来たんだ」

「ああ、そういえばあの会社のVRシステムを買収したのはルシフェル・カンパニーでしたわね」


和気あいあいと会話を交わし、かなり打ち解けたころ、巧がこう話した。

「そういえば、アガトくん、何でそんなに機嫌がいいの?」

「あ、いやぁ、すっかり忘れてたよ、それは……」





「僕の妹が、留学から帰ってきたんだ!」


to be continued…


使用したカード


《ハイカード》(Fryerさん作)
https://dmvault.ath.cx/forum/read.php?FID=3&TID=33&p=1171

《観測者ヨンシル》
http://dmvault.ath.cx/forum/read.php?FID=3&TID=33&p=1146

《観測者コペルニクス》
https://dmvault.ath.cx/forum/read.php?FID=3&TID=33&p=1150

《奇才なる観測者サン・ガリレイ》
https://dmvault.ath.cx/forum/read.php?TID=33&p=1196

《観測者ヨンシル・セカンド》
https://dmvault.ath.cx/forum/read.php?FID=3&TID=33&p=1208

《ミステリーとエネルギーの暴走》
http://dmvault.ath.cx/forum/read.php?TID=33&p=1147

《探求する観測者ネオ・アガード》《闇夜の奇術師ジョーカー・ザ・シャドウ》
https://dmvault.ath.cx/forum/read.php?FID=3&TID=33&p=1342

《バイナライーター》
https://dmvault.ath.cx/forum/read.php?FID=3&TID=33&p=1341
掲示板DM総合雑談板 ≫ スレッド : DMオリカスレ連動 オリジナルデュエルストーリースレ
  


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